先週末、昨年に続き今年も、韓日ケNICUアワークショップ2018にお呼び頂き、「韓国NICUの機器管理の問題点」という題名で講演してきました。
NICUケアワークショップとは、韓国の嘉泉大学吉病院NICUセンター長の孫先生が主催され、以前は韓国内だけで行なっていましましたが、昨年から日韓合同開催になり、今年で2回目の開催になります。
企業展示やハンズオンなども行われていました。
今年のお題は「脳保護を中心に」で、日本と韓国のNICUで活躍されている医師や看護師さんたちが、学問的な側面からと、それぞれの経験を生かした内容での講演をされていました。
発表者は事前にスライドと読み原稿を作成し、出席者が日本人でも韓国人でも内容が理解できるように、両国の言語で翻訳されたスライド集を作成・配布されました。
厚さは2cmほどあり、かなりボリュームがあるスライド集でした。
孫先生は学会準備だけでなく、翻訳も手掛けられており、大変ご苦労されたことと思います。
대단히 수고하셨습니다.
発表言語は母国語で行いました。
発表時に使用したスライドは母国語で作成されたスライドです。
母国語のスライドを使用して話をすると、相手側からすると内容が伝わらないので、両サイドのモニタに相手国の言葉で読み原稿を映し出して講演を行います。
手元のパソコンには母国語のスライド、次のスライド、母国語の読み原稿が見れるようになっているので安心して講演ができます。
私は発表時間を40分頂き、「韓国NICUの機器管理の問題点」というお題で、昨年12月に韓国の8病院の NICU視察を行なった際に、多くの施設で共通して見られた機器管理の問題点について報告を行いました。
題名だけをみた日本の先生から、随分と強気な題名でやるんだねーと笑いながら言われましたが(^◇^;)、発表後、8施設視察した上での問題点の報告だと理解して頂き、逆によくここまで視察できたねとお褒めの言葉を頂き、とても嬉しかったです( ◠‿◠ )
発表後には各セッション毎に日本語を話せる韓国のヨム先生が通訳をして下さり、質疑応答を行いました。ヨム先生は日本語が堪能だけでなく、記憶力もすごく、長文なのにほとんどメモを取ったり、見ることもなく翻訳されており、驚嘆させられました。
各セッションとも多くの質問や意見交換などが行われ、とても活発な会となっていました。
私のセッションでは看護師さんから、韓国の病院はお金がなくて臨床工学技士をすぐに雇える状況ではないけど、日本の病院はどのように行なっているのか?。新しい機器導入の際に教育は大事なことだと思うが、日本の教育体制はどのようなものなのか?などとても多くの質問を受けました。
さらに、韓国の看護師さんから、看護業務以外にも多くの業務を行なっており、その中でも機器使用や不具合対応に困ることもよくあるため、臨床工学技士がNICUで勤務してもらえるとありがたいということを言ってもらいました。日本の臨床工学技士が行なっていることを少しずつ理解してもらえ始め、嬉しく思いました。
韓国NICUでも臨床工学技士が望まれ、活躍していけるようになっていければいいなと考えており、今後もそのようなお手伝いができればと思っております。
フォーラム後の懇親会では、日本語、韓国語、英語での情報交換が行われ、とても盛り上がっていました。
私も、韓国の看護師さんたちと話をし、韓国NICUの現状をよりよく知ることができました。
また、海外でも活躍されている日本のNICUの先生たちとも交流させていただき、とても刺激的な時間を過ごさせて頂きました。
特に、神奈川県立こども医療センターの豊島先生とはブログの事など、仕事以外の面でもお話しさせて頂き、とても楽しかったです。本当にありがとうございました。
下記はご存知の方も多いと思いますが、豊島先生が作成されているブログです。
また、今回初めて出席された日本の看護師さんから、自分のブログを見て、こんな感じで韓日ケアワークショップが行われているんだなーと想像を膨らませて来れたと言われ、自分のブログが役に立ててとても嬉しかったです。
今後も機器に関することなど、参考になれるような情報を発信して行きたいと思っていますので、ぜひ見て下さい( ◠‿◠ )