今回は、酸素の二股アウトレットについてお話していきますね。
二股アウトレットのお話の前に、日本全国どこの病院でも壁の酸素配管端末器(酸素アウトレット)の色は緑色と決まっています。また、空気は黄色、吸引は黒と決まっています。
酸素と空気を間違って接続できてしまうと、100%の酸素を送っているつもりでも、21%空気を送っていた、という事故が起きてしまい、いつまでたっても患者さんの呼吸苦は改善しません。そのような事が起きないようにアウトレットに接続できる種類が決められており、色の違いで見た目でも分かりやすくなっています。
また、急いでいると酸素配管を空気に接続しようとしてしまうこともあると思います(^_^;)。その時でもピンの位置の違いによって酸素と空気が接続されないように作成されています。
病棟で人工呼吸器を使用する場合、必ず酸素の二股アウトレットを使用する必要があります。挿管まで患者さんに酸素投与を行いたい場合や、挿管時や挿管後に手動換気を行うために酸素をすることがあります。この場合、人工呼吸器と酸素流量計を同時に使用することがあるため、二股アウトレットが必要になります。
ICUなどのようにアウトレットが2個ある場合には必要ありません。
酸素の二股アウトレットは2種類あるって知ってました?
酸素の二股アウトレットにはY型とト型の 2種類が存在します。
Y型アウトレット
ト型アウトレット
酸素と空気と吸引のアウトレットの場合には、Y型とト型どちらでも問題なく使用できることが多いですが 、
酸素と吸引の場合、Y型アウトレットを使用した場合に配管がぶつかってしまうことがあります。
その場合はト型アウトレットを使うことで問題なく使用できます。
二股アウトレットを使用する場合は、アウトレットに2つ接続する必要がある時のみ使用するようにし、それ以外は外しておくようにしましょう。地震やその他の要因で上から重いものが落ちてきた場合、アウトレットが壊れて酸素が漏れてしまうことが考えられます。
壁に接続した二股アウトレットに耳をかざしてみると、微かな音ですが、シューっと聞こえてくることがあります。これは二股アウトレットが経年劣化で破損しているため、酸素が漏れている音になります。配管の圧が高いので少しの破損でも数L/minの漏れが発生してしまい、長期間使用しているとかなりの金額が掛かってしまい、とてももったいないので修理をオススメします!
下の写真の赤丸部分を見ると六角ネジがあります。これが緩んでいると、
ピン位置がずれてしまい、水平に保てなく、斜めになってしまうことがあります。接続した酸素流量計が斜めになってしまうと流量に誤差が出てしまうので、修理してもらうようにしましょう。
インターネットで調べると、酸素の二股アウトレットはY型で表示されていることが多いので、画像をみてY型を購入している施設もあるのではないでしょうか?
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使い勝手が悪い場合がありますので、今後購入を行う場合は、各病院にあった型の購入をオススメします。