韓国のNICU視察③の続きを書いていきます。
※視察に訪れた病院はどこも環境整備や機器管理がとてもしっかり管理され、ここまでやっているのかと感心させられました。当院でも導入していきたいことが多く、とても勉強になりました。
しかし、今回の目的は、医療機器の使用状況で悪いところが無いかを確認することなので、各病院で発見した少しの不具合などまとめて記入していきます。
使用後機器の清掃が行われ、保管時には全ての機器がしっかり充電されている施設があり、とても綺麗に管理されていました。
呼吸器類は埃がたまらないように袋で覆われていました。
しかし、多くの病院では使用後機器の清掃はしっかり行っていましたが、その後の輸液・シリンジポンプ類の充電を行っている施設は少なかったです。呼吸器に関しても一定台数のみ充電している施設が多かったです。
このため、シリンジのバッテリが劣化しているものが多く見られました。
輸液ポンプの使用方法に関しては、クレンメの位置がポンプの上にある施設が多かったです。使用開始時、クレンメの開け忘れで長時間輸液が行かないことがあります。また、閉塞時の対応で、赤ちゃんの閉塞部をすぐに直してしまうとチューブ内に溜まった薬液が急速に流れ込む危険性がありますので、溜まった薬液を点滴筒に戻すように伝えてきました。
保育器は多くの病院でしっかり清掃されていました。病院によっては清掃スペース、乾燥スペース、組み立て・点検スペースと分けて行われていました。
しかし、処置窓ロックレバーのロックをしていないものがありました。何かの拍子に赤ちゃんが落ちてしまう危険性がありますので必ずロックが必要です。
インナーパネルの固定する部分がなくなっていたり、
パッキンが破損していたり、
天井のゴム蓋が無いものがありました。ゴム蓋が無いと、保管時に保育器が汚染されたり、使用時に空気の漏れが多くなり高加湿状態を保てなくなることが考えられます。また、加湿された空気が天井から漏れるので、覆っている布カバーが湿ってしまい菌の温床になってしまいます。
移動用の保育器がありましたが、1つの病院で使用前準備がされておらず、充電もされていませんでした。
緊急で使用する際、準備が間に合わないことが無いように事前準備は大事ですね。また、移動中にバッテリーがなくならないためにもし用意していない時には常に充電しておくことが望ましいですね。
写真を撮り忘れてしまいましたが、保育器のフィルターはどの病院も3ヶ月ごとに交換されていました。また、AIRVO2使用されていましたが、フィルターはメーカーさんが来て交換してくれるとのことで、とても綺麗でした。
以前の記事にも書きましたが、フィフターの汚れによって設定流量が出力されないことがありますので注意が必要ですね。
これらのような機器使用状況が確認できました。全ての施設の不具合をまとめて記入したので多く感じられたかもしれませんが、ほとんどが看護師さんだけでよくここまで管理されているなーと感心させられました。
また、各病院の不具合で共通している点が多くあったので、臨床工学技士が関わることによって、メーカー側と機器使用者側の情報共有がしっかり行え、より一層安全に医療が行えると思いました。
施設見学のあとは、各地域ごとの名物料理をご馳走になりました。
韓国ではCASSビールがメジャーなビールです。日本のビールより甘みがあり、とても美味しかったです。
−数℃の中、2次回に屋台へ連れて行ってもらいました。食事は美味しかったけど、寒かったー(>_<)
お昼ご飯には、メニューは1種類しか無いですが行列のできる豆乳ソーメン屋に連れて行ってもらいました。とてもクリーミーで旨みがあり美味しかったです。通常キムチは付きませんが、同行の方がコンビニから買って来てくれました。(韓国では食事持ち込み可のお店が多いようです)
夕ご飯には生きたタコを切って入れる鍋や
炒めたタコ料理などを頂きました。辛みも程よく、とても美味しかったです。
今回の視察は移動距離が長く、スケジュールも短かったのでバタバタしたところがありましたが、各施設から勉強させてもらうことも多くあり、とても有意義な視察ができたと思います。
今回の視察に関する内容を来年の6月に仁川で開催される「NICUケアワークショップ2018」で報告します。少し遠いですが、ご興味のある方は一緒に出席しましょう。
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