呼吸不全の患者さんが入院してきたり、挿管して人工呼吸管理を行ってきたけど呼吸状態が改善してきたので抜管していく予定の患者さんがいると、『バイパップ貸して下さい』と連絡がきます。
『はーい。バイパップですね!何合室で使いますか?』と部屋番号を確認して機械を持って行きます。
このやりとりをよく行なっていますが、たまに、電話を切った後に「バイパップですね?」って聞いた自分に笑ってしまいます。
それは、多くの人が使っている「バイパップ」とは、BiPAP Visionのことで、1997年に発売された、挿管しなくてもマスクで人工呼吸器管理できる機械をさします。現在使用している病院はごく一部になっており、当院では6年以上前から使用していません。
しかし、多くの病院でマスク換気(NPPV)=バイパップという言葉が定着していますね。
病棟からの『バイパップ貸して下さい』との連絡は、人工呼吸器を使ってマスク換気したい患者さんがいるから呼吸器を貸してくれとの事になりますね。
現在、病院でのマスク換気は、主にV60やTrilogy O2が使われていますね。
V60
Trilogy O2
使用されなくなって何年も経つのに、いまだに『バイパップ貸して下さい』って言われるなんて、すごいインパクトがある呼吸器だったんだなと改めて思いました。