看護師さんが知らないと損するコツを臨床工学技士が伝授します

毎日多くの看護師さんや先生から医療機器の使用方法や操作のコツについて相談を受けます。頂いた相談に対する答えをブログを通してみなさんに伝えることにより、少しでも多くの人の悩みや疑問を解消できるお手伝ができればと思いブログの開設を行いました。

酸素ボンベの残量計算方法

先日、看護師さんから15リットルで酸素を流したら、何分使えるの?という質問を受けました。いつもどのように確認して使っていますか?と聞いたら、なんとなく量が多そうなものを使っている。とのことでした。

 

計算式を知っていても毎回計算するのは、なかなか大変ですね!しかし、酸素ボンベ使用に関するトラブルは多くの病院で発生していますね。

 

アクシデント発生例

酸素投与中の患者さんを検査に連れて行った時、行きは問題なかったが、帰りに患者さんが苦しそうにしており、顔色が悪くなってしまった。病棟でベッドに戻り、壁からの酸素に切り替え様子をみていたら状態回復してきた。落ち着いたところで酸素ボンベを片付けようとしたら酸素ボンベが空になっていることに気づいた。

などの事例が多くの病院で報告されています。

これらの症例から、日本医療機能評価機構からも注意喚起の案内が出ていますね。

http://www.med-safe.jp/pdf/med-safe_48.pdf

 

当院では、このようなことが起きないよう、酸素ボンベが何分使えるのか一目で見てわかるように以下のような表を各ボンベに取り付けしています。(実際の使用可能時間に安全係数0.8を掛けています)

 

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酸素使用可能時間計算方法

必要な項目

①酸素ボンベの圧力(Mpaの場合は10を掛ける)

②内容積Vの値(500Lボンベの場合はV3.4と表示されています)

③患者さんに投与している酸素流量

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 ①酸素ボンベ圧力             ②内容積V

 

使用例 

500L酸素ボンベで、圧力が13Mpa、患者に3L/minの酸素投与を行なっている場合

酸素使用可能時間=13✖️10✖️3.4➗3=147分となります。

 

上の表は安全のために0.8を掛けているので118分と記入されています。

 

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酸素投与患者さん移動の際に、酸素ボンベ残量大丈夫かな?と思ったら、ぜひ試して見てくださいね。

 

 

 

 

 

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