看護師さんが知らないと損するコツを臨床工学技士が伝授します

毎日多くの看護師さんや先生から医療機器の使用方法や操作のコツについて相談を受けます。頂いた相談に対する答えをブログを通してみなさんに伝えることにより、少しでも多くの人の悩みや疑問を解消できるお手伝ができればと思いブログの開設を行いました。

韓国のNICU視察に行ってきました2

韓国のNICU視察①の続きを書いていきます。

 

視察に訪れた病院はどこも環境整備や機器管理がとてもしっかり管理され、ここまでやっているのかと感心させられました。当院でも導入していきたいことが多く、とても勉強になりました。(正直な話、とてもしっかり管理しているので不具合なんて無いんじゃないかと不安でいっぱいでした😅)

 

しかし、今回の目的は、医療機器の使用状況で悪いところは無いかを確認することなので、各病院で発見した少しの不具合などもまとめて記入していきます。

 

NICUに入る前に、8病院中6病院で感染対策のために使い捨てのガウンを着るように言われました。

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また、機器を触る前に手指消毒を促されたのは6病院でした。(ガウン着用しない病院でも手指消毒を促されました)色々な場所にアルコールが置いてある施設もあり、手指消毒をしっかり行っている印象を受けましたが、患者さんの近くに手袋が見当たらない施設が多かったです。

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また、ベッドとベッドの間隔が狭い病院もあり、気づかない間に感染が広がってしまう危険性が考えられました。

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写真がうまくとって来れませんでしたが、 使用後の機器と、清掃後に使用前準備された機器が一緒になっている施設が1病院ありました。

 

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  下の回路は抜管後、再度使うかもしれないとのことで倉庫に保管されていましたが、回路が開放状態になっていたので不潔になる危険性がありました。また、加温加湿器のケーブルが機器から抜かれすぐに使用できない状況でした。

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ある病院に行った時刻は、17時20分でした。しかし、モニタの時刻は16時46分でした。

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また、この施設はセントラルモニタが無いため、違うモニタでは16時24分となっており、約1時間もずれていました。

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1時間もずれている病院は1施設でしたが、10分近くずれている病院は4病院ありました。中には、セントラルモニタの時刻が数分ずれているため、全てのモニタで時刻がずれていたケースもありました。

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履歴を見ると患者さんがいつ、どのようなイベントがあったのか知ることができます。また、スタッフがいつ、どのような処置をしたかの証拠にもなりますので時刻管理はとても重要です。

 

また、人工呼吸の時刻が大幅にずれている施設も見受けられました。

 

 

1施設の特定機種だけですが、ベッドサイドモニタの波形、数字が全て緑色で使われていました。全て同じ色だと、何のアラームが発生しているのかわかりにくいです。確認したところ、「古い機器だから」とのことでしたが、同機種で複数の色が出るモニタもありました。変更するのにパスワードが必要になるのでメーカーに連絡してもらうようお願いしました。

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 1ヶ所だけですが、保育器の上にモニタを置いてあることがありました。

保育器の上は不安定で、何かの拍子に落ちてしまうことが考えられます。

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一つの病院で数カ所の吸引器の圧力がとても高いものが(正確には低いものですが💧)ありました。新生児の推奨吸引圧は−15kpaですが、−150kpaになっており、もの凄い音が聞こえました。

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T ピース蘇生装置は、多くの施設で加湿させた酸素を機器に流していました。少しでも患者さんに湿度のある空気を送りたいと思ってのことだと思いますが、機器内部が濡れてしまい、菌が繁殖したり、圧力計が故障する危険性があります。

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 加湿しないで使用している病院も数施設ありましたが、加湿しない理由は分娩室から近いからとのことでした。(余談ですが、酸素ボンベの色は銀色に白、空気は銀色にねずみ色でした。いつも見ている色と違うのでとても違和感を感じました。また、レギュレーターを取り付ける際、酸素と空気を間違ってしまいそうですね^^;)

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韓国のNICU視察に行ってきました③に続きます。 

 

 

 

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