酸素流量=(酸素濃度−21)÷79×分時設定流量
?????
これだけを書かれても、何を言っているのか訳が分からないですね( ゚Д゚)
でも大丈夫です😄
これから詳しく説明していきますので、軽い気持ちで読み進めてください。
近年、ネーザルハイフローは広く普及しており、平成28年度診療報酬改定で『ハイフローセラピー』として病院内で使用する場合は1日160点がつくようになりました。来年には在宅での使用にも保険点数が付くかもしれませんね。
先日、他院の看護師さんと話をしていた時に、「ハイフローセラピーの保険点数は請求しているけど、使用した酸素の請求を行なっていなかった。」という事を言っていました。
もったいない!!
ネーザルハイフローを使用した場合、保険点数だけでなく、使用した酸素を請求できるんです!
仮に酸素の使用酸素量が5L/minの場合、
1分間に5L。
60分間で300L。
1日24時間で7200Lの酸素を使用していることになります。
このコストを取り忘れると、使用した7200Lの酸素は病院の持ち出しになってしまうので、とてももったいないですねー。
でも、コスト請求しようとしても、ネーザルハイフローを行う場合は酸素ブレンダーを使って酸素と空気を混ぜているため、使用した酸素量がわからない!となってしまいますね。(電カルがある場合は酸素濃度と設定流量を入れると自動計算してくれるものもあります)
ここで先ほどの式を使います。
酸素流量=(酸素濃度−21)÷79×分時設定流量
言葉の意味
①酸素流量とは、1分間に使用している100%酸素の流量。
②酸素濃度とは、設定している酸素ブレンダーの濃度。
③設定流量は酸素ブレンダーの流量のことです。
具体的な例をあげて計算していきます。
ネーザルハイフロー60L/min、酸素濃度40%で使用している場合、使用している酸素流量はいくつでしょうか?
酸素流量=(酸素濃度−21)÷79×分時設定流量に当てはめてみます。
酸素流量=(40−21)÷79×60
=14.4L/minとなります。
1日使用すると何Lになるかというと、
1分間に14.4L
60分で864L
1日24時間で20,736Lとなります。
コストを取り忘れると、毎日20,000L以上が病院の持ち出しになってしまうとなるとゾッとしてしまいますね😱(一般的な病院の保険範囲は1分間10L、1日14,400Lまでが上限のところが多いと思います)
みなさんも、自分の病院でしっかりコストが取れているか確認してみてください。
わからない点があれば、コメント欄から質問お願い致します。
先ほどの式を応用すると、酸素濃度表示ができない在宅呼吸器を使用した場合、何リットルの酸素を流すと希望の酸素濃度にすることができるかを求めることができるようになります。また、ネーザルハイフローを使用してネブライザーを行う場合の設定酸素濃度が求められたりもします。
それらの計算方法は次の機会にお話させていただきます。